貧血の様々な症状について

貧血の手前の「潜在性鉄欠乏状態」の段階では、さほどひどい症状はあらわれないものの、次のような症状があれば「貧血」を疑う必要がある。

  • めまい  脳が酸素不足の状態になると、めまいが起こる。長時間立っているときにに起こるめまいや立ちくらみは、脳貧血によるものですが、血液が下半身に集まって脳まで血液が回らず、一時的に酸欠状態のなるのが原因で、鉄欠乏性貧血とは異なる。
  • 氷を食べたくなる  「氷食症」とも呼ばれ、貧血の症状のひとつ。貧血になると口の中の温度が高くなり、冷やすために氷を食べたくなるという説、鉄欠乏によって食の嗜好が変化するという説など、詳しい理由は不明。
  • 疲れやすい、動悸がする  ヘモグロビンが減少して筋肉が酸素不足になると、息切れしやすくなったり、全身のだるくなりやすい、疲れやすいなどの症状が出てくる。また、大量の血液を流して酸欠を解消しようとするため、脈拍が早くなり動悸を感じやすくなる。
  • むくみ  貧血が悪化すると、全身に血液を送り出す心臓のポンプ力が低下し、血液が滞りむくみやすくなる。生理のときに顔がむくむ原因の一つは貧血ともいわれている。
  • 朝起きられない  睡眠時間は十分でも頭が重くて起きられない、起床後にめまいがするというような場合、脳の酸素不足が原因と考えられる。この他、貧血による様々な不調が引き金となって「うつ状態」になることで、朝なかなか起きられないケースもある。
  • 冷え  細胞の酸素が不足することにより、熱源となる糖質や脂質などの代謝が悪くなり、体温を維持できなくなる。体は生命維持に不可欠ではない末端組織の血流を減らすことから、手足が冷えやすくなる。
  • 肩こり  貧血で体全体の細胞に酸素が行き届かないと、栄養素の代謝が円滑に行われず、乳酸などの疲労物質が蓄積して肩こりや倦怠感などにつながる。
  • 爪が割れる、髪のぱさつき、肌のくすみ  体全体が酸素不足になり、新陳代謝が滞ることで、細胞の再生が円滑に行われず、髪や皮膚、爪にダメージが出てくる。爪は割れやすくなり、髪はぱさつきやすくなり、肌はくすみやすくなる。

 

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